更新日2012/08/06
IVH(アイブイエイチ)
Intravenous Hyperalimentation の略
高カロリー輸液のことです。
中心静脈栄養 完全静脈栄養 などとも呼ばれています。
中心静脈にカテーテルを挿入(留置)して栄養などを補給する方法です。
◇ 中 心 静 脈 栄 養 法 に つ い て
中心静脈とは心臓(心房)に近い太い静脈、通常は上大静脈と
下大静脈のことをいいます。中心静脈にカテーテルを留置して、
必要な栄養素やエネルギー、水分、電解質などを補給する方法です。
IVH Intravenous Hyperalimentation
を日本語に直訳すると、
I = intra = 内部に
V = venous = 静脈の
H = hyperalimentation = 高栄養摂取
静脈内の高栄養摂取 即ち 高カロリー輸液 になります。
病院などでよく言われている、中心静脈は、正確には
C V central vein です。
中心静脈栄養法を意味する英語は、
TPN (Total Parenteral Nutrition ) 完全静脈栄養法 といいます。
☆中心静脈に対して、普通の静脈注射や点滴などに利用される血管は、
末梢静脈になります。
◇ 末 梢 静 脈 栄 養 法(PPN) に つ い て
短期間(目安としては2週間以内)、口から必要なカロリーや水分などが
摂取できない場合に、末梢の静脈を通して栄養補給をする方法です。
末梢静脈栄養(PPN)と中心静脈栄養(TPN)の違いについて
○中心静脈に比べて血管が細く、流れる血液量も少ない。
血管が細いと濃度の高い輸液を投与するには、リスクが高くなります。
静脈炎や血管痛の原因になります。
静脈炎になると血栓が生じやすい為、静脈の閉塞の危険が高くなります。
挿入や固定が不十分だった場合は、血管外に漏れる危険があります。
抗がん剤や造影剤などが組織内に漏れた場合は壊死を起こす危険もあります。
○末梢の静脈からは充分な栄養補給が出来ない。
1日に必要な栄養を補給するためには、末梢の静脈からは限界があります。
静脈からの栄養補給が2週間以上続く場合は、中心静脈に切り替えた方が安全。
○末梢からの血管確保の方が容易で、穿刺時のリスクが低い。
中心静脈の確保は医師でなければ実施できません。
末梢の場合は、熟練した看護師なら(医師の指示の下)実施できます。
穿刺時のリスクもより低くなります。
末梢静脈栄養法を意味する英語は、
PPN (Peripheral Parenteral Nutrition ) です。
濃度の高い輸液を投与する理由は?
一日に必要なカロリーを補給するには、輸液が多量に必要になります。
一度に多量の輸液は投与できないため、濃度を高くして適切な量に
調節する必要があります。
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